3.1 自転車利用の促進対策(*6)
フライブルク市では、150キロメートルにわたる自転車専用道路が整備されている。これに時速30キロ地帯と通常車の侵入が禁止されている農道や林道を加えると、「自転車に優しい道路」は延べ400キロになる。
オッフェンブルク市は、多額の投資をして、年々自転車道路を拡充し、1991年には110キロメートルの自転車道路ネットワークができた。しかも自転車道路から自動車道路につながる地点は派手なグリーンでマークされ、ドライバーの注意を喚起している。市の中心部には自転車や徒歩の買い物客のためのコインロッカーがある。市街地の歩行者専用区域の店舗の前には、必ず自転車置き場が設置されている。
ドイツ鉄道は、いくつかの大きな駅に、自転車ステーション(鉄道駅に備えられた、屋根のある、警備員つきの駐輪場。自転車修理場や旅客用の貸し自転車が用意されていることも多い)を開設し始め、家から鉄道駅まで、および鉄道駅から目的地までを、便利に自転車と組み合わせて移動できるシステムを整えている。
*6 | 今泉みね子(1997)『ドイツを変えた10人のパイオニア』白水社,89−90ページを要約 |